月別アーカイブ: 2013年3月

東大脳さんすうドリル。

ご無沙汰しております、子供からはよく「いじわる先生」と呼ばれる小田です。
子供に「教えてー!」と言われると、必ず「やだよー!」と返すので、そう呼ばれてる次第です。
「なんで教えてくれないのー?」と聞かれたときに、「いじわるだからー!」と答えていたりもするからですが。
最近は子供のほうも、教えてもらえないのはわかっているにもかかわらず、「先生いじわるー!」って言いたいがために「教えてー!」って言ってるような気もしないでもないです。
そんなこんなで、『東大脳さんすうドリル』、無事に発売されました!(→ Amazonではこちら

早速お買い上げいただいた方から、ご報告やご感想をいただいたりもするのですが、「時間はかかったけど、最後は自分で解けた!」というご報告が一番嬉しかったりします。
問題をつくる人間にとって、簡単に解かれてしまうともちろん面白くないわけですが、それと同じくらい、難しすぎて途中で諦められてしまうのも本意ではないわけです。
そもそも、教育者の一番大事な仕事は、“頑張れば解ける”問題をうまく与えることだと思っていて。
いくらいい題材を扱っていても、”頑張らずにできてしまう”問題では、いくらやっても何も身につきませんし、逆に”頑張ってもできない”問題は、やらせても子供を傷つけるだけです。
(逆に言うと、極端な話、「頑張ったらできた!」という経験の積み重ねがあれば、子供は勝手に成長してくれたりもします。本ドリルの「東大脳とはなんなのか」というところにも繋がる話ですが。)
そういう意味では、子供が問題を投げずに一生懸命頑張っているところを見ると、「自分、いい仕事したなー」と思えるのです。
まあ、子供が解くのに苦労しているのを見て嬉しそうにしていると、それはそれで「先生いじわるー!」って言われたりするんですけどね。
というわけで、『文の会式 東大脳さんすうドリル』、ご感想等、お待ちしております!
ちなみにこの問題がレベル1。帯でも紹介されている問題ですが、なかなか手ごわいようです。


フェルマーの最終定理。

ご無沙汰しております、最近花粉症疑惑のある小田です。
一時期、くしゃみの回数が増えたり、目が痒くなったりしていたのですが、それも少し落ち着いてきているので、あのときはきっと風邪を引いていたんじゃないのかな、と思うことにしています。目の方はきっとドライアイのせいですね。
「花粉症大丈夫ですか?」と聞かれたときに「まだ大丈夫なんですよねー」と答えると花粉症フラグがたつ、という都市伝説を考えたのですが、一方で花粉症は認めるとひどくなる、という都市伝説もあるようで、花粉症の話題は気軽にはできないなー、と思う今日このごろです。
それはそれとして、普段生徒を教えている塾から、計算ドリルが出ることになりました!
→ 『東大文の会式 東大脳さんすうドリル
見本誌ももうすぐいただけるようなので、また改めてご紹介したいと思います。
そんなわけで、大きな仕事がひとつ片付き、現在は余裕のあるうちにいろいろと勉強しておこうと思っている時期です。
パズル展に行ってみたり、数学の本を読んだりと、半分遊んでいるみたいなものなのですが、そんな中で最近読んでいる本がこれ。

本当に、なぜこの本をもっと早くに読んでおかなかったのかなー、と思いながら読んでいます。
「数学はこんなに役に立つよ!」という本も最近は流行っているようですが、結局のところ、数学の中で最も面白く、そして最も強く人を惹きつける分野は、一番“役に立たない”、一番“現実から離れている”、「数論(整数の特徴)」なのではないかな、と。
(その分、好みも大きくわかれる、ということは否定しませんが・笑)
なんていうんでしょうね、「誰もやったことないんだよ」って言われると「自分ならできるかもしれない」って思うこの感覚。問題そのものがわかりやすい、というのも大きいのかもしれません。
ちなみに、フェルマーの最終定理は一応の解決を見たわけですが、その解決に至る道は近年の数学の研究成果をかき集めたものであるにもかかわらず、一方でフェルマー自身は350年前に「解けちゃったもんね、へへ」という主旨のメモを残している、ということで、もっと簡単な解決方法があるのではないか、というロマンはまだ残っているようです。
私もついつい紙と鉛筆を引っ張り出してきて、いろいろと数式をいじってみたりしちゃいましたよ。
中学生レベルの発想で式変形してみただけなんで、案の定すぐに行き詰まりましたけども。
私が一方的に恩師と仰いでいる先生が、かつて「数学の勉強をするのは、数学をやるためだ」とおっしゃっていたのを改めて痛感します。