「算数」と「数学」をつなぎたい。

ご無沙汰しております、ブログをサボっている間にいろいろあった小田です。わりとビッグなイベントとしては、何度か海を越え、中国へと出張したりもしていました。向こうの小学校の先生方の研修のためです。恥ずかしながら海外渡航経験が実質ゼロみたいなものだったので、初回はもうビビりまくりで行ってきました。数学の勉強も大事ですが、中国語とは言わずとも、せめて英語くらいはまともに勉強しておいたほうがいいですね。特に発音。

さて、そんなこんなで来週19日、日本実業出版社さんから、新刊『本当はすごい小学算数』が出ます!
これもいろいろあったうちの一つというか、思い返せば6月7月くらいはずっとこの本にかかりきりだったような気もします。
今回は相当な難産で、本のイメージが固まるまでにずいぶん時間がかかり、イメージが固まってからも具体的な文章に落とし込むまで時間がかかり、文章を一通り仕上げてからも形を整えるのに時間がかかり、形が整ってからも出版できる形にするまでずいぶん時間がかかりました。
その間、様々な方面にいろいろとご迷惑はおかけしたのですが、そのぶん、私の伝えたかったこととじっくり向き合い、明確で具体的な”形”にすることができたのではないかと思います。

思い返せば、最初に日本実業出版社さんから出させたいただいた『できる子供は知っている 本当の算数力』も、当時の自分がそれまでやってきたことの集大成であり、それと同時にその後の仕事の基盤となる1冊だったのですが、今回の本もそれと似たような役割を果たしてくれるのではないか、と予感しています。

本の内容としては、平たく言うと、「中学入試の算数の問題を通して“数学”のイメージをつかむ本」です。
本書のあとがきにも書きましたが、「中学入試の算数」と「中学以降の数学」は別のものだ、と思っている人も多いでしょう。
しかし、実際にその「中学入試」を”上手く”くぐり抜けた人たちを見ていると、どうも彼らにとってそれらは「同じもの」に見えている気がするのです。
だからこそ、彼らは鍛えた「算数力」の上に「数学力」積み増しし、“数学”も得意にしていっているのではないか、と。

そういう視点で中学入試の問題を分析していくと、そこには、“数学”の本質がちりばめられています。
そしてさらに、それらが“子供にも飲み込みやすいように”、上手くアレンジされています。
そのちりばめられた”数学の本質”を具体的に紹介することで、中学受験をする人たちだけでなく、数学を学ぶすべての人の役に立てればいいな、と思って書いたのが、今回の本です。

今回の本は、数学が苦手だった人、これから数学を勉強する人、中学入試の問題に興味のある人、子供に中学受験をさせようと考えている人、中学入試の問題は方程式で解けばいいと思っている人、中学入試では方程式を使ってはいけないと思っている人、算数・数学教育(特に小中学生)に携わる人、その他、すべての数学に興味のある方にぜひ読んでいただきたいと思っています。


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